襲う苦難、そして克服

2016年8月30日に巨大台風、台風10号が岩泉町を直撃し、前代未聞の大被害を被らせ、死者・行方不明者を含む27名の尊い命が奪われました。

この台風により、夏合宿にて受け入れてくださっている農家さん方が暮らしている、有芸・水堀地区へ続く道の全てが寸断され、完全に孤立状態となりました。

岩泉町内では多数の家屋が床上まで浸水し、大量の泥が屋内を押し寄せ、乾燥して固る事態となりました。日本全国の中山間地域の中でも特に過疎化・少子高齢化が深刻なこの岩泉町では、これほどの規模の泥出しをする労力が絶対的に足りませんでした。

そこで岩泉町は岩泉町ボランティアセンターを設立し、町一丸となって全国各地からのボランティアさん方を斡旋、延24,470人もの方が復興活動に参加されました。(人数は岩泉町ボランティアセンターより)。

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我々A・A研の先輩方も現地へ赴き、泥出しなどのボランティアに参加しました。その現場を目の当たりにした際の生々しい声が綴られています。

https://ameblo.jp/asia-africa-society/entry-12225118384.html

しかし、それでも被害の全体から見れば復興したとは到底言い難く、一年半が経った今ですら、道路が復興していない箇所が多々残っています。トップ写真もその現場の一つです。

東北大震災からの復興住宅がまだ完成していない中でのこの被害は、過疎化が進むこの地域にとってあまりにも重すぎる負担となっております。またそれに追い打ちをかけるかのように、東京オリンピックによる建設ラッシュからの資材高騰、政治問題から、復興への道は険しくなるばかりです。

そんな苦しい状況の中、昨年度も夏合宿を受け入れていただいた受け入れ農家の方々へは深く、感謝しております。ありがとうございました。

ただ、昨年の4月20日には町のコミュニティーの中心を果たす道の駅いわいずみが全店開業し、また岩泉町で特に有名な特産品である岩泉ヨーグルトの生産工場も昨年の9月には新装した工場が完成し、操業を再開したりするなど、道は険しくも復興への歩みは着実に前へと力強く進んでいます。

道の駅いわいずみ

道の駅いわいずみ

岩泉ヨーグルト

岩泉ヨーグルト

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